SF作家Rafał Kosikによる公式スピンオフ小説。Rafał Kosikはエッジランナーズの脚本にも参加していたとのこと。
元軍人、ポールダンサー、ミリテクのネゴシエーター、アマチュアネットランナーの少年、六本指のマニピュレーターを使うリパードク、空気を読まないテッキーの六人が、ミリテクから謎のコンテナを強奪した。彼らは互いに初対面で、犯罪歴もない素人だったが、一人のギャングの脅迫によって臨時のチームを結成させられたのだった。首尾よく強奪に成功するものの、この予期せぬ出会いが彼らの運命を引き返し難く変えていく。
本作には、ゲーム本編からのキャラとしてダムダムがかなり重要な役割で登場する。ゲームでは癒し系にさえ思える彼も、本作では「そういえば、こいつも恐ろしいメイルストロームだったんだよな」と実感させられる一面を見せている。
我らがVのような常識はずれの最強傭兵ではない本作の主人公たちの視点からは、メイルストロームやアニマルズといったギャングの怖さや、数百エディ程度の金額が持つ価値の大きさ、コモンじゃないサイバーデッキの手の届かなさなど、等身大の感覚を理解することができる。
ゲーム本編と比べてユーモラスなシーンが少なく、全体的にシリアスな作品だが、母親に「あんたいつまでゲームしてるの」と小言を言われながら活動するネットランナーのティーンエイジャーの様子などは、少し微笑ましい。
面白い小説なのだが、最大の難点は英語で400ページ強あり、翻訳の見込みも現時点ではないというとっつきにくさ。英語に抵抗のないプレイヤーは手に取ってみてもいいだろう。
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