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毒蛇に噛まれて苦しむ名も知らぬおじさんを助けたり、トンチキ科学者の発明に付き合って雑用を手伝ったり、仲間とド派手な列車強盗したり、敵に回った奴らはためらわず撃つ…。「実は良い人じゃん!」と好きになる人もいれば「いや、人殺しもするし普通に悪人でしょ…」と苦手になった人もいるであろう、なんとも絶妙なキャラクター。
個人的に、良い・悪いと一言でジャッジできないグラデーションのようなアーサーのキャラクター性は、RDR2というゲームを体現していると思う。
冷静沈着で銃の腕前もピカイチ、ローズで罠にかけられた際もいち早く周囲の異変に気付くなど勘もいい
必然的に仕事の際は彼がリーダーになることが多く、メンバーもよく彼に判断を仰ぐ為にプレイヤー自身の判断で襲撃の方法が変わったりする
ダッチギャングの父がダッチならホセアは母、そしてアーサーが皆の兄貴分と言った印象。
無骨さと優しさと、何よりも強さを兼ね備えているアーサーは、
荒事では誰よりも働き、困りごとがあれば解決し、メンバーの面倒を見、時には叱りつける。
そんな彼に仲間達は口うるさく感じる者もいるがおおむね頼りにして慕われているようである。
…考えることをダッチとホセアに任せてその分自分は誰よりも働く、と言う役割を買って出ている節が感じられる。
義理人情には篤いが、やはりギャングの一員だけあり冷酷な面も持ち合わせており、時には非道も迷いなく行う。
しかしそんなダッチにも転機が訪れる。
レオポルドの依頼で取り立てに行った債務者が実は結核に罹患しており、債務者に暴行したモーガンは彼の結核に感染する。
病に蝕まれ余命が短いことを悟ったモーガンは自身のこれまでの行いを見つめなおし、次第に罪悪感と後悔に苦しむこととなる。
病に苦しみ、罪の意識に苛まれ、やつれていくモーガンの弱弱しい姿にショックを受けたプレイヤーも多いだろう。
これまでダッチギャングの為に存在していたモーガンが、贖罪の為とは言え他者の為に行動するモーガンに変わっていく様は、モーガンの本来の善良さが描かれると同時にダッチギャングの終焉を感じさせる。
物語終盤に走馬灯のように流れるのはギャングとしての過去ではなく、自らの意思で助けた人々の感謝の言葉であった。
ダッチと彼のギャングの為に尽くしたモーガンだが、ダッチギャングの中で誰よりも真っ当な人生を望んでいたのは他でもないモーガンだったのかもしれない。
ギャングとしての在り方に誇りを持つ反面、そんな自分の行いに対する良心の呵責に苛まれる複雑で繊細な人間性の持ち主。
関わりの浅い者が見ると不機嫌な無法者にしか見えないが一度親しくなるとぶっきらぼうながらも優しさを垣間見せる事もあり困っていると愚痴を言いながらも助けてくれる頼れるガンスリンガー
アメリカ北部出身でベアトリスと言う母とライル・モーガンと言う小悪党との間に生を受ける。母はとても心優しい女性だったがアーサーによれば覚えているのはその程度のもので母の死後、父親から虐待を受けて育つ。そして目の前で父親の死を目撃する。奇しくも父ライルの死も結核だった。家族から受継いだのはモーガンと言う父親からの姓、そして母親の写真、そして父親のスクラップ記事から切り取った写真。そして父親の帽子。こうして孤児になりダッチ達に拾われた。
その後、町で出会った給仕のイライザと言う歳下の娘と恋に落ちアイザックと言う息子を設ける。「あなたは自由なままで良い」と言う言葉を額面通りに受け取り、妻子を置き去りにしてダッチの元へと行ってしまう。それでも、やはり妻と特に息子アイザックへの未練は大いにあり度々戻っては父親として振舞っていた。 その頃にアーサーは一応は父親らしく犬を飼い始める。名前はコッパー(銅)。無法者パス1で銃器を銅に装飾出来るのも実はそんな由来から。イライザの死後、メアリー・リントンと恋仲にはなるが(妻の死後の事で浮気ではない)イライザのような自由を許す女性では無かった事から色々なすれ違いの末に別れる。母と息子アイザックへの想いと執着は特に強く、その意味では自分の父親とは違った良き父親として生きたかった男としての一面も見て取れる。
このようなエピソードからアメリカ本国では『アメリカにおける良き父親像』の1つとして語られていると言う。
こういうオープンワールド系は主人公が中盤から終盤にかけて俺TUEEEEってなる所だけど病気という形でバランスを取らせてて中々エグいデバフ方法だなって思ったわ
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本作品の主人公。ダッチギャングの一員が故に人殺しや強盗などの悪事もはたらくが、名も知らぬ困った人を助ける義賊でもある。ダッチからの依頼は全て受けるが、果たしてそれでいいのか悩んでいる一面も持ち合わせている。