京にても 京なつかしや ほととぎす

別名:

コメント2件

1.名無しのサイバーパンク2023年06月15日 02:42

アラサカRelicの摘出手術が終わった後、Vの病室まで案内される。
道中アラサカ警備員が脈絡無く呟く言葉。Vも意味が分からず えっ? としか返答出来ない。
Vは手術によって認知機能が激しく低下しており、この言葉も本当に警備員が呟いていたのかすら定かではない。

この句は松尾芭蕉が47歳の時に、金沢にいる芭蕉の弟子に近況報告の手紙を送った際の句。
句の意味は、京にいてもほととぎすの声を聞くと一層京への思いが深まるなぁと感慨を表している。

転じて、V肉体を京に例え、本来の体を取り戻したにも関らず己の体である実感が出ない。
Vの魂の声やジョニーの必死の訴えをほととぎすに例え、それに何の感慨も浮かばない。
何気ない京を噛み締める芭蕉の句から、何気ない元に戻ったはずの己に一切感じ入るものがないVを対比している。

即ち、以前のVは完全に消え去ってしまったということだ。

2.名無しのサイバーパンク2023年06月15日 07:17

京に戻ってきたのにホトトギスの声で京を想う
シンプルにして深良いよね。

弟子の凡兆の句を下敷にしていると言われる
「京はみな山の中也(なり)時
芭蕉はAIのように古今の詩空間を観ながら句を書いているので、弟子の句を知っていれば確実に踏まえて書いている

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